これだけ医学が発達しても、その人がどのくらいの痛みを感じているのか、痛みのレベルを測定する機械はありません。というか測ることができないのです。痛みは主観的なものであり平均化することなどできないからです。画像検査は痛みを写すものではありません。そのため少しでも椎間板や骨の位置、形に変化が見らえると医師は、これが原因で痛みを起こしている可能性があると診断し、その状態にふさわしい病名をあてはることになります。特に不思議なことではなく当たり前といえば当たり前でしょう。痛みを診断するのは、かなり難しいのです。

画像検査で異常がみられても生まれながらのものであれば本人からしてみればそれが普通なのでなんともない場合が多いです。人から見ておかしな動きをしていると見えても日常生活に問題ない場合があります。普通なら痛いと感じるような体の状態も本人にとって当たり前なら痛みを感じません。痛みは形的におかしくなっているからといって痛いわけではないこともあります。

痛みは症状が目で見てもわからないので、「痛い、痛い」と言っても人に理解されにくいいです。そのため理解してもらえないことからくるストレスがたまることもあります。慢性症状によくあるのですが、そのことによって痛みがさらに増すこともあるのです。痛みがあっても興味があることや好きなことは一瞬でも痛みを忘れることもできます。痛いときには痛みばかりに意識を向けないで興味あることや他の事で気を紛らさせてみましょう。

慢性症状は普段の生活スタイルが原因になっています。私の「肩こりには何をすればいいの？」「私の腰痛には何をすればいいの？」と質問を受けることがあります。確かに体にプラス何かすることで症状の改善につながることもありますが、多くは「しないこと」「やめる」つまり引き算的な発想で体にとって負担がかかっていることを取ってあげた方が、良い結果につながるスピードが速いです。＋より－ひく。

色々と治療を試してもなかなか良くならないで困ってしまう方は多いでしょう。どこに行こうかと迷うでしょう。でも、大事なことは「なぜ、良くならなかったか」と自分できちんと理解してないと同じことを繰り返すことになります。どこで治療を受けるにしても先生が原因を調べて治療されていると思いますので、詳しく症状を細かく伝え、色々質問し先生と患者さんが目的と共有していることが大事です。生活指導を素直に聞く姿勢、来院目安や頻度を守って通うことも改善するためには重要です。先生に何日に来てくださいね。と言われて「仕事が忙しくて行けません」という感じで自分の都合を優先させていると体のことは後回しになって良くなるものもならないのは当然です。本気で治したい！という気持ちがあれば体を優先させるくらいの覚悟がないと、体もそのうち良くなる。そのようになってしまい、なかなか治らないという感じになってしまいます。

色々と治療を試してもなかなか良くならない場合は、治療する側がきちんと原因を治療できてない場合もあります。問診であなたの体、仕事、生活などの情報から必要な検査ができてなくて何となく全身施術した場合は良くならないでしょう。初診ですぐにベットに寝るような治療はあまり良い治療ができるとは思いません。治療するまでに色々と治すポイントを探し、身体から得た情報を患者さんに伝え、質問し更に検査をして最後に治療するというスタイルの治療がおすすめです。ただ、寝かされて全身揉んだり、ボキボキやって「終わりです」どうですか？というスタイルの治療は治療側が一歩通行の治療になって良くならない場合気まずい関係になってしまうこともあります。

病院で診断されて「手術しかない」と言われてショックを受けませんか？しかし、そんなにショックを受けることはありません。手術しないで別の方法で良くなる可能性の方が私は高いと思います。なぜなら、病院の画像検査は腰でも、首でも、膝でもあくまで参考になる程度です。患者さんが痛いけれど日常生活がそこそこできたら手術はしない方が１００％いいでしょう。切るか切らないかのどちらか？なんてことはほぼないでしょう。当院でも手術をすすめられるて切るのが嫌で来院されて良くなるケースの方が多いです。また、手術はしたけれど思ったように良くならなかったと来院される方も多数いらっしゃいます。これは症状の原因が手術を関係ないからでしょう。

病院で病名を告げられて「年のせい」「年齢的なもの」でかたずけられたことはありませんか？確かに加齢による回復力は低下し治りづらいことはありますが、すべて年齢のせいではありません。なぜなら、当院に来院される高齢の患者さんでもきちんと良くなっているからです。